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道場の日常! No.3

登場人物

抹茶プリン


どうやら、ただの抹茶プリンではないらしい・・・?

抹茶プリン

Byジャクリーヌ・島村、小林健太

「ねーねーねー! ケンタ来て来てー!」
騒々しい声に小林が振り向くと、台所にいたはずのジャクリーヌがばたばたと走ってきていた。
「ケンタ! なんかヘンなの見つけた!」
「……なに?」
「見て見て! こっち!」
「いや、ボク掃除がまだ途中なんだけどぉーっ!?」
無理やりジャクリーヌに引っぱられていった先には、皿に乗ったプリンがあった。ただし、
「うわ。……これはやばいな」
毒々しい緑色が表面をまだらに染め、あちこちに小さな穴があいていた。すっぱいような、えぐいようなにおいがかすかにしている。
要するに、腐った上にかびていた。
冷蔵庫に入れたまますっかり忘れていたらしい。
「ね? ヘンでしょ。これなにー?」
あまりにもひどい状態に呆然としていると、突然後ろから声がかかった。
「どうしたの? あ、抹茶プリン?」
「あ、師範」
「いただきまーす」

ああああっ!

とめる間もなく、師範はふたくちでプリンを食べてしまった。
「うーん、チーズ風味? あ、小林くん、後でお茶のおかわりお願い」
「あ……はい」
麦茶を持って去っていく師範の後ろ姿を、小林は呆然と見送った。

「シハンずるい! ワタシも食べたい!」
ジャクリーヌの声で小林は我に返った。
「わあっ! どうしよう」
「ワタシもプーリーン!」
頭を抱える小林を、ジャクリーヌはがくがくと揺さぶる。
「あ、あ、あれはもう食べ物じゃないから。食べたらおなか壊すから!」
「食べ物チガウ? でも、シハン食べたよ。プリンじゃないの?」
「元はプリンだったけどね。ああ……どうしてとめられなかったんだ。あの時とめておけば……」
「なんで? なんでプリンじゃない?」
「プリンはどうでもいいから。なんとかしないと師範が食中毒になっちゃうよ」
「よくないよ! セツメイしてよ!」
「わあっ! ジャクリーヌどうしてふとん叩き持ってるの。ちょっ、落ちついて!」
ふとん叩きから逃げながら、小林は悲鳴混じりに叫ぶ。

「まさか倒れてないよな……」
つぶやきながら、小林が師範の部屋をおそるおそる窓からのぞいてみると……
「ふんふんふーん今日の夕飯なんだろなーっと」
師範はごきげんで書き物をしていた。
さらに見ていると猫と遊び、発声練習をし……一向に具合が悪くなる様子がない。
「ねえ、シハン元気そうだよ? ねえ、なんで?」
ジャクリーヌが納得のいかない顔で小林を見上げる。
「なんで師範は平気なんだ?」
小林は呆然とつぶやく。
「もんもんだぁ……」

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